【人事担当必見】外国人採用のメリット・デメリット事例付解説!

【人事担当必見】外国人採用のメリット・デメリット事例付解説!

2017.05.04

グローバル化が進む中で、企業が海外マーケットで勝ち抜いていくためにも、採用のシーンにおいて留学生採用や外国人中途採用は増え続けています。

しかし、外国人採用にもメリット・デメリットがあり、「グローバル化=外国人採用の推進」の図式をそのまま当てはめようとすると、取り返しのつかない事態に発展する可能性もあります。

今回はそんな外国人採用のメリット・デメリットについて、事例付きで解説します。外国人採用の導入検討時の参考にして頂ければ幸いです。

外国人採用のメリット

外国人採用のメリットは海外マーケットなどの新規開拓強化、企業内でのダイバーシティの強化、ブリッジ要員の確保といった海外展開関連でのメリットが主となる傾向にあります。本章では、そんな外国人採用のメリットについて解説します。

メリット1:海外マーケットの強化

まず、外国人を採用することにより、日本人にはない感性・文化風習を用いた新商品開発や新規開拓活動が可能になります。母国の経済事情や人脈、商流の形成過程等を肌として知っている外国人を採用することで、企業が日本人や調査会社を使っていちいち市場調査するまでもなく新規マーケット開拓を強化することが出来るようになるでしょう。

 

【事例】沖縄ツーリスト株式会社(旅行業)

「外国人社員によるイスラム教徒をターゲットとした新規開拓の実現」

顧客拡大・安定顧客の獲得を目指し、フィリピン出身の社員を中心として東南アジア市場へのアプ
ローチを開始した。ムスリムの食習慣など異文化への対応が課題であったが、外国人社員の日本での
滞在経験を活かし、受入先であるホテルや観光施設等に対してきめ細かにレクチャーするなどして、
各施設の理解と協力を得ることができた。

(中略)

現地に赴き、現地旅行会社への営業活動を行いつつ、食習慣や宗教的配慮など注意事項情報を事細 かに入手し、受け入れ先の理解を得るために、ホテルには食材の調達方法から調理器具の調達も含 めた調理方法のレクチャーや、講習会を実施するなどした。特に、受け入れ先にはフィリピン出身 社員をフォローするため日本人社員が一緒に説明に回るなど地道な努力を続けた。

その他にも、ガイド冊子から豚の写真を切り取ったり、観光コースから豚肉が積まれた公設市場を 除外したりするなど、各施設の協力を取り付け 3 年がかりでムスリムが快適に過ごせるツアー実現 にこぎつけた。

引用元:ダイバーシティ経営企業100選ベストプラクティス集(経済産業省ホームページ)

メリット2:企業内でのダイバーシティの強化

外国人を採用することで、日本人のみの視点ではなく、外国人が持つ価値観・文化・風習を企業内に共有することができます。みな金太郎あめのような同質的な組織ではなく、違いを認識して理解し合う風土を醸成することによって、様々な国や地域でマーケットを拡大することの出来る企業内での文化が形成されるのです。

 

【事例】株式会社SQUEEZE:グローバル人材活用によるダイバーシティ強化

弊社の特徴は、本当に様々な人が在籍しているところです。ダイバーシティをとても大事にしており、メンバーの半分は外国人です。

ただ、ダイバーシティというのは、単純に「外国人を雇用しよう」「女性を雇用しよう」という話ではありません。

特にスタートアップには、新しいモノの見方やイノベーションのアイデアが必要で、そうすると必然的に、違う考えを持った人が集まる組織の方が強くなります。たとえ食中毒にかかっても誰かが生き残るように、戦略的なダイバーシティが必要なんです。

引用元:社員の半分が外国人!ダイバーシティを追求するスタートアップのLinkedIn活用術

株式会社SQUEEZEPRマネージャー鈴木 伶奈インタビュー(SELECKホームページ

メリット3:ブリッジ要員の確保

最後に、外国人を採用することによって国内と海外を結ぶブリッジ要員が確保できます。

海外市場の情報が入手しやすくなるとともに、現地マーケットにおける信用力も創造でき、今までの日本企業から海外市場にも熟知したグローバルカンパニーへの脱皮が可能となるのです。

 

【事例】株式会社コスモテック(機能性フィルムの製造・販売)

「国内と海外市場をつなげるブリッジ要員の確保(社長インタビューより抜粋)」

私自身が現地に出向いてビジネス・ニーズの開拓に奔走し、海外への攻めのビジネス展開にチャレンジしたのです。

そしてその中で強烈に感じたことが、やはり“現地の文化と言語”を理解し、異文化との架け橋となってくれる人材の必要性でした。

2012年からは、台湾、香港、韓国に現地法人を次々と設立するとともに、特に販売・営業の分野へは、継続的に留学生をはじめとする外国人材の採用を強化しました。

今ではこれまで採用・育成した外国人社員が、言語能力や専門性を駆使して、マネジャーや現地法人との橋渡し役として、ビジネスをリードするまでに成長し活躍してくれています。

引用元:「外国人材活用の成功事例をご紹介します!」アントレ・レポート20号

外国人採用のデメリット

ここまで外国人採用のメリットを紹介してきましたが、メリットだけではなく、デメリットも存在することも認識しなければなりません。主なデメリットとしては、コスト・手間、定着率の不安定さ、摩擦の発生といった導入関連のデメリットが挙げられるでしょう。

デメリット1:コスト・手間が掛かる

まず、外国人採用には母集団形成から面接の実施、選考、定着、研修実施まであらゆる採用フロー更には受け入れ体制を外国人対応可能に変えねばならず、その費用と手間は馬鹿にならないでしょう。海外留学生エージェントや留学生専門エージェントも活用すればその分だけコストが飛ぶため、外国人採用によって得られるベネフィットとコストの対比を慎重に実施する必要があるでしょう。

実際に外国人の採用活動においても社内の体制やコスト部分での課題を感じている企業の割合は多く、「外国人採用」の名前だけが先行してしまい、コストや手間が余計にかかってしまう可能性も否定できません。

【人事担当必見】外国人採用のメリット・デメリット事例付解説!

引用元:「外国人留学生の採用に関する企業調査」アンケート結果<2015 年 11 月調査>(株式会社ディスコ)

 

デメリット2:定着率の不安定さ

加えて、外国人採用を実施したはいいが、日本人に比べて定着率が低かったり、国籍や年次によって安定しないといった問題も発生しているようです。外国人の短期キャリア志向やあまり一社で長期的に働くことにあまり意識しない姿勢によって採用コストだけがかさみ、人員を補充できないという事態も生みかねない可能性もあります。

 

【事例】日揮株式会社における外国人社員の離職率への認識

外国人社員の離職率は4 %程度で、業界としては低めであるが、同社の日本人社員よりは高い。その要因としては、外国人社員の短期キャリア志向があると考えられる。 また、英語利用が普及している同社においても、一部は日本語のみの資料等もあり、 外国人社員が情報面での疎外感を感じる要因となっている。

引用元:平成26年度産業経済研究委託事業(外国人留学生の就職及び定着状況に関する調査)報告書(経済産業省 HP)

デメリット3:摩擦の発生

最後に、外国人採用を実施することで、文化摩擦が発生するでしょう。これまで日本人の商習慣で慣れ親しんできた日本人社員との衝突がその典型例と言えます。受け入れ側・入社側双方の歩み寄りがないままだと、コミュニケーションや社内の関係性にヒビが入り、ビジネス推進以前の問題になってしまうでしょう。

【事例】ある製造業メーカーにおける摩擦の事例

1年ほど前から留学生のA氏(中国国籍)を新卒社員として採用し、営業部へ配属しました。しかし、 同社員が営業部内に溶け込めず、スタッフ間の対立や摩擦が生じていました。また日本的な営業方法や雇用慣行を理解していないことにより、顧客対応や営業部内での人間関係構築がうまくいっておらず、営業部に配属したもののどのように活用したらよいのかが悩みの種でした。

引用元:営業部 異文化摩擦解決・チームワークビルディングのためのワークショップ(海外人財ネットホームページ)

最後に:外国人採用を有効活用するために

ここまで、外国人採用のメリット・デメリットをまとめてきましたが、重要なのは自社の経営戦略推進において外国人採用や外国人活用を実施する意義はあるのかどうか検討すべきだということです。闇雲に定員や母集団を集めても実が伴っていなければメリットも享受できませんし、デメリットだらけになってしまうでしょう。本稿をご覧になって、外国人採用について参考としてもらえれば幸いです。

 

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